Adagioな日々

ワインづくり奮闘記 そしてときどきピアノ

防除について ①プレリュード

本日の気象データ
天気:曇り時々晴れ 降水量:0.0 mm 最低気温:3.5℃ 最高気温:19.4℃ 
平均気温: 11.8℃ 日照時間:375分 (原村アメダス) その他:降霜あり

午前中は原中学校の生徒5名が農業体験にやってきました。中学生には刈った草を畑の外に出す作業をやってもらいました。私がみね乃蔵での研修初日にやった作業です。

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おばさんは重労働だと感じ、ずいぶん時間がかかった記憶があるのに、10代前半の若者たちはサクサクと作業をし、予定よりも30分も早く終了。畑でお弁当を食べて帰っていきました。

さて、午後は静かになった畑で引き続き芽かき。夕方になるにつれ、曇ってきました。天気予報では来週はずっと雨の予報。雨と言えば「防除」ですが、千曲川ワインアカデミーでも防除について講義を受けたものの、あまりよく理解できていないものの一つなので、数回に分けて復習を兼ねて情報整理をしたいと思います。

そもそも「防除」って何?という方のために。防除とは、読んで字のごとく「害を予『防』と駆『除』すること」です。では、害とは?病害・虫害です。

病害は発生しないように予防することが基本ですが、害虫は発生した害虫を駆除することが基本となります。とは言え、害虫の場合も一定程度予防することもできます。

ブドウの主要病害には、晩腐病、黒とう病、べと病、灰色かび病、根頭がんしゅ病があります。一方、ブドウに発生する害虫は、120種類以上もあると言われています。ただ、主要害虫は地域や樹種などによって異なるので、まずは自分の地域の主要な害虫が何なのかを知り、その生態について理解しないといけません。病害についても、発生する時期や原因がわかっていないと効果的な対策はできません。というのも、農薬を無制限にかけまくることはできないので、タイミングを間違えると全く無意味な農薬散布に終わってしまうからです。

冒頭、雨と言えば防除と書きましたが、それは特に病害において雨が降るとその雨滴で病原菌が飛散して感染することが多いからです。なので、雨が降る前に農薬を散布するのです。天気予報とにらめっこしながら作業タイミングを考える必要があるってことですね。

ちなみに防除は農薬(化学的防除)だけで行うわけではありません。それ以外にも生物的防除(天敵による防除など)、物理的防除(防虫ネットなど)、耕種的防除(台木の利用、雨よけ栽培など)といった方法があります。農薬に頼った防除には限界があるので、それぞれを適切に組み合わせた防除が必要になります。

今日は防除についてさわりだけ書いてみました。病気のこと、害虫のこと、様々な防除の方法のこと、農薬の種類などについて整理すると膨大な量になりそうですが、今後、少しずつ整理して書いていきたいと思います。