Adagioな日々

ワインづくり奮闘記 そしてときどきピアノ

ヴィンヤード研修1日目

本日の気象データ

天気:晴れ 降水量:0.0 mm 最低気温 0.4℃ 最高気温:16.2℃ 平均気温:8.2℃

日照時間:756分 (原村アメダス気象庁)その他:降霜あり

 

今日から長野県原村にあるみね乃蔵での研修が始まりました。

千曲川ワインアカデミーの同期生の話を聞いていると、アカデミーの実習に加え、多くの方がどこかのワイナリーで畑作業のお手伝いや体験ツアーに参加しているようです。しかし、特に体験ツアーではブドウのかさかけや収穫など、比較的単純な作業しかさせてもらえないことが多いというのが悩みの一つです。よいワイン造り=よいブドウ栽培であることから考えると、大切なわが子のようなブドウの木を変にいじってもらいたくないことは想像できます。

私の場合、非常にラッキーなことに「研修」と位置付けて受け入れてくださったので、ワインを造るための一連の作業すべてをやらせていただけることになりました。全く農業をやったこともない、醸造もしたこともないずぶの素人に一つの畝をまかせて、その畝の木は責任をもって育て、できた実で醸造するところまでをやらせてもらえるなんて本当に貴重でありがたい経験です。担当の畝には、4年目のピノ・ノワールが20本、2年目のピノ・ノワールが14本あります。

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           (担当する畝の草刈り前の様子)

さて、本日畑に行くと、まず最初に畑とブドウ樹の管理の仕方について説明がありました。畑には畝の番号、スパン(中柱と中柱の間)の番号、そしてそこに植わっている木の番号があります。住所に例えると「〇丁目〇番〇号」のような感じです。そして、ブドウ樹ごとに台木や品種のクローンや生育状況の記録がコンピュータで管理されているとのことでした。そこでまずは、時間の経過とともに消えてしまう中柱に書かれた番号を書き直す作業から開始。こういう作業はサラリーマン出身の私でも難なくすぐにできます。

次の作業は草刈りです。この地域は標高が高く涼しいので、4月下旬ぐらいから今ぐらいの時期に畑や集落の用水路、田んぼの畔などあちこちで草刈りをしています。我が家の周りでも住民が庭やその周りの共有地の雑草取りに励んでいます。まだ私は草刈り機を使って草刈りをすることができないので、草刈り機で刈った後の草を熊手で集める作業をしたのですが、これが意外と重労働。手に豆はできるは、腰は痛いは、しかも要領を得ずなかなか進まない。とってもポンコツな気分で作業をしていると、茅野市でブドウ栽培をやっているアカデミーの先輩がみね乃蔵の主に相談があると訪ねてきました。せっかくなので私もご挨拶をして、将来役に立つからと同席させてもらいました。同席というとなんだか会議室での会議みたいですが、畑に座って話をするのがここのスタイル。天気もよく爽やかな風に吹かれて話をしていると、会議室の会議と違って深刻な話も前向きで明るい方向への解決策がすぐにみつかるような気がしてしまいます。実際、前向きな明るい解決策や面白いアイディアも飛び出し、楽しい相談で終わりました。

草刈り作業の私の担当部分は終わらなかったものの、最後の1時間は自分の担当畝のブドウ樹のお世話。今日は、木の根元から15㎝から20㎝のところの樹皮を剥く作業です。通常は、鎌で草刈りをするときに一緒にやってしまうようですが、今回は樹皮を剥きながら、木の病虫害がないか、芽がどのように出てきているかといったことを観察しながら作業を進めました。これも要領を得ず、全部は終わらず…。明日、引き続き作業をします。