Adagioな日々

ワインづくり奮闘記 そしてときどきピアノ

ストレスの少ないブドウ栽培

本日の気象データ
天気:晴れのち曇り 降水量:0.0 mm 最低気温:12.3℃ 最高気温:26.2℃ 
平均気温: 18.9℃ 日照時間:701分 (原村アメダス

今日は作業がお休みだったので、隣町のワイナリーの畑のお手伝いに行ってきました。お手伝いしたのは、来年のバゲットを決めて芽かきをし、残す新梢を誘引する作業です。このワイナリーでは、樹液の流れに従って、どの新梢を来年のバゲットにするかを決めます。この考え方は、SICAVAC著『ブドウ樹の生理と剪定方法』に書かれています。最近の醸造用ブドウ樹の管理方法で、平たく言うと、ブドウ樹そのものの生理を理解し、なるべくストレスをかけないように育てることでブドウ樹を健康にし、病気を防いで長生きしてもらおうという考え方です。

この考え方、醸造用ブドウ栽培の最近のトレンドのようです。環境問題や食や健康に対する消費者の考え方が変わってきたから、栽培についても見直しがされているのでしょうか。それとも、植物(ブドウ樹)の生理に関する研究が進み、よりよいブドウの栽培方法が提唱されるようになったのでしょうか。背景はよくわかりませんが、畑の土づくりや下草の管理、ブドウ樹の生育サイクルにおける人為的介入などについて、ストレスフリーとは言わないまでも、可能な限りストレスをブドウ樹に与えないように育てることでよいブドウができると、これまでにお話をさせていただいた醸造用ブドウ栽培家のほとんどがおっしゃっていて、それを実践されています。

考えてみれば、人間もストレスが多いと汗のにおいが臭くなるとか、がんになりやすいとか、色々言われています。同様に植物もストレスが多いと、よくない成分を生成し、香りが悪くなったり、病気になったりするそうです。

さて、その畑のお手伝い、確かにこの本はアカデミーの副教材的な位置づけで、読みにくいなぁと思いながらも一通り読んだつもりでしたが、いざ、じゃあ、本に書いてあるようにやってみてと言われても、どこを来年のバゲットとして残すべきなのかがよくわからないのです。何度も何度も質問と確認を繰り返し、お手伝いどころか、足手まとい、あるいは私の勉強の場となってしまい本当に申し訳ない気持ちでいっぱいに。ほぼ作業が進まない状況でタイムアップ。もう一度、いや二度、三度と『ブドウ樹の生理と剪定方法~病気を防ぐ樹体管理~』を読み直して、いつか必ずリベンジを…と誓ったのでした。