Adagioな日々

ワインづくり奮闘記 そしてときどきピアノ

赤ワイン品種 タナ

本日の気象データ
天気:曇り時々雨 降水量:0.0 mm(小雨ありだが、気象庁の公式データでは0.0mm) 最低気温:12.3℃ 最高気温:21.3℃  平均気温: 16.8℃ 日照時間:214分 (原村アメダス

今日は茅野市醸造用ブドウ栽培をしているワイナリーの畑にお邪魔しました。この畑では試験栽培を含めると30種類もの醸造用ブドウを栽培しているそうです。お目当てはピノ・グリとリースリング。特にピノ・グリはこの地域では気候的に合っていて育てやすいとのこと。リースリングも冷涼な地域向きですが、少し樹勢が強いので、ピノ・グリほど育てやすくはないようです。

ここでタナという品種のことを伺いました。この品種はバスクピレネー地方で栽培されていて、ニューワールドではウルグアイ、アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、ペルー、ボリビアアメリカ…と各地に栽培が広がっているそうです。丈夫で収量が多いのが特徴です。実際、2年目からたくさん収穫できるとのこと。タンニンが強いので、ブレンドに使われることも多いけれど、タナだけで作られた赤ワインもあります。味わい・香りの特徴は、ラズベリー、ドライアプリコットアメリカンチェリーなどのよく熟した果実香、力強いタンニンと豊富な酸味。色が濃く、アルコール度数も高め。長期熟成タイプのワインに仕上がるようです。樽など少し酸素が入る状態で管理すると少しタンニンがマイルドになるかも。本場フランスでは、マイクロオキシジェネーション(酸素注入)をして醸造しているようです。

ピレネー地方(バスク地方)原産と言えば、最近日本で導入が進んでいるプティ・マンサンがあります。ヴィンヤードのあるじに聞いてみると、プティ・マンサンは栽培していないとのこと。ピレネー地方は比較的雨が多く、日本と気候が似ているという話を聞いたことがあります。もちろん、ピレネー地方(バスク地方)の中でも気候はいろいろです。バスク地方の中でも海に近ければ寒暖差があまりなく、地中海性気候なので夏は乾燥している一方、内陸の方に行くと、寒暖差が大きく、雨の量が多くなるという傾向があるようです。また、内陸部では冬は寒いけれど夏は暑いようです。プティ・マンサンを導入している方の話を聞くと、気候変動で暖かくなっているので実験的に導入してみたという話をよく聞きます。ということは、暖かい土地向きなんだろうか。プティ・マンサンとタナの栽培地域は違うのかなぁ。

どちらも単品種で瓶詰めされて売られているものをその辺の酒屋で見かけたことはありませんが、いつか単品種で瓶詰されたワインを見かけたら飲んでみたいですね。