Adagioな日々

ワインづくり奮闘記 そしてときどきピアノ

気象データの活用について

本日の気象データ

天気:曇りのち雨 降水量:0.5 mm 最低気温:10.5℃ 最高気温:14.8℃ 
平均気温:8.9℃ 日照時間:36分 (原村アメダス

 

毎日、ブログの冒頭に「本日の気象データ」を載せています。原村にはアメダスの観測地点があり、日々、1時間ごとの気温、降水量、風向風速、日照、積雪深の速報値がYahoo!天気で確認できるので、その速報値に基づき、記載しています。しかし、これだと日照時間や降水量は足し算しなければならないし、平均気温については足し算だけでなく、時間ごとの気温を足し上げて平均値を出さなければなりません。このYahoo!天気の速報値、24時間のデータのみが見られるのですが、確認するタイミングがずれると数時間分のデータが抜けてしまったりするんです。なんとかならないかと思っていたら、愛読している日本ブドウ・ワイン学会監修『醸造用ブドウ栽培の手引き』に気象庁地域気象観測システムデータ(過去の気象データ・ダウンロード)と農研機構のメッシュ農業気象データが利用可能である旨記載されていました。

前者は無料かつ登録などの必要なくデータを提供しています。原村の5月のデータを確認してみると、日照時間や降水量は速報値と同じですが、気温については結構誤差があったので、5月1日から13日の分を修正し、平均気温を追加してみました。

www.data.jma.go.jp

後者は利用するにあたり申請が必要で、審査を経てめでたく許可されると利用できるようです。申請してみましたが、果たして利用許可されるでしょうか…。

amu.rd.naro.go.jp

なぜ気象データにこだわっているかというと、データを使ってブドウの生育予測を立てることによって農業経験の不足を補うためです。また、私の場合、元々この土地に生活していたわけではないので、肌間隔でわかる明日の天気予想もできないわけで、気候変動の時代にどれぐらい役に立つかわからないけれど、いち早くこの地域の気候を知るためにも、日々、気象データをおさらいする時間を持つことは重要と考えています。

本当は畑の気象データを入手できれば良いのですが、それにはそれなりの設備が必要なので、とりあえずはアメダスの情報を活用しようと思っています。気象データに基づいてできることは、発育ステージの予測や果汁成分の予測、翌年の萌芽時期の予測です。

発育ステージの予測には、有効積算温度による方法と予測モデルによる方法があります。これらを求めるためには、気象データ(気温)の蓄積と、畑での生育期のデータの蓄積が必要です。

果汁成分の予測は、現時点ではあまり精度の高い推定ができていないようですが、面白そうなので、気象と糖度・酸度の関係を知るために、データの蓄積をしてみようと考えています。

翌年の萌芽時期は、品種による低温要求時間がどの程度なのかを知る必要がありますが、桜の開花予想のようなものなので、ある程度すぐにできそうな気がします。

こういった予測ができるようになると、栽培管理にとても役立ちそうです。まずは頑張ってデータ蓄積をしてみます。